#31-40:100日後に最高の上司になる【心のノートにメモっておきたい部下のエンゲージメント向上のためのヒント】

更新日: 2026-03-25

 

アジャイルHRの公式Xアカウントで2026年2月9日から発信している、100日後に最高の上司になる!【心のノートにメモっておきたい部下のエンゲージメント向上のためのヒント】の投稿を順次、本ページにアーカイブしていきます!

部下のエンゲージメントには、上長の存在が大きく影響します。「部下の本音が見えない」「チームの士気が上がらない……」 「待ちの姿勢で自律性に欠ける・・」正解のないマネジメントの現場で、一人で悩みを抱えていませんか?

今、組織に求められているのは、管理や統制ではなく、一人ひとりの「エンゲージメント」を高めていき、自律的に動ける人材を育成していくことです。部下の主体性を引き出し、上長自らも部下と共に成長するために、「心のノート」に部下とチームを動かす魔法の言葉を書き留めておきましょう。

これらの魔法の言葉は、アジャイルHR代表の松丘啓司(著者名)の著書『エンゲージメントを高める会社』のエッセンスを凝縮したものです。

 

 

 

【31/100】傾聴の姿勢:『聞く』ではなく『聴く』。相手の言葉の裏にある感情や意図まで受け止める

上司が自分の意見を押し付けたり、解決策を急いだりすると、部下の本音は閉ざされてしまいがち。 大切なのは、部下が発する言葉だけでなく、その裏にある感情や意図にまで意識を向けて「聴く」こと。

上司の役割は、評価や判断を一度脇に置き、部下を「理解しよう」と努めること。 部下が考えている沈黙の時間を大切にする。事実関係だけでなく、「それは不安だったね」「やりがいを感じたんだね」と、部下の感情を拾い上げる。自分の解釈で話を進めず、「今の話は、こういう理解で合っているかな?」と都度確認し、認識のズレをなくす。

「この人は、自分の話を最後まで聴いてくれる」という安心感が、部下にとっての深い信頼と、主体的な発言を引き出す土台になります。

 

【32/100】サーベイは終わりの始まり:調査結果を見て満足せず、そこから現場で「何を話すか」が本番

エンゲージメント調査などのサーベイ結果が出たとき、スコアの上下に一喜一憂するのは意味がない。大切なのは、その結果を見て現場で「今、何が起きているのか」を対話を通じて深堀していくこと。

上司の役割は、数値を改善する「管理者」ではなく、チームの現状を直視し、より良くするための「対話の場」を創る人であること。

スコアが低かった項目を否定したり、言い訳を探したりせず、「メンバーは今、こう感じているんだ」と事実として受け止める。数字の裏にある具体的な出来事を丁寧に聴く姿勢を持つ。大きな改革を急がず、「この部分を少しだけ良くするために、来週からみんなでできることはある?」と、現場で変えられる小さな行動を相談する。

サーベイの結果をきっかけに、普段は流されていた課題が言葉になり、改善に向けて動き出す。そのプロセスそのものが、チームの信頼関係を一段深めます。

 

【33/100】心理的安全性と責任:『言える環境』と『やる責任』をセットにする

心理的安全性が高い状態とは、「全員の仲が良い」ことではない。 互いに高い目標を掲げ、その達成に向けて妥協なく意見を戦わせるために、思っていることを気兼ねなく言える環境があるを指す。

上司の役割は、心理的安全性を「逃げ道」にすることではなく、挑戦を促す「土台」として機能させること。 意見の食い違いを避けるのではなく、より良い結論を出すための「必要なプロセス」として、異なる意見を出し合うことを推奨する。 自由に発言できる環境を守ると同時に、決まったことに対しては「誰が、いつまでに、どうやり遂げるか」という実行責任を明確にする。

「何を言っても大丈夫」という安心感と、成果にコミットする責任感がセットになって、初めてチームは高いパフォーマンスを発揮します。

 

【34/100】1on1のマンネリ打破:「話すことがない」で放置せず、未来や価値観に目を向ける

1on1を継続していると、「特に話すことがない」という壁に一度は必ずぶつかる。そこで業務の進捗確認やToDoチェックに逃げてしまうと、1on1は単なる「報告会」になり、本来の価値を失ってしまう。

「話すことがない」のは、逆を言えば、安定している証拠でもある。上司の役割は、目の前の業務から一度視線を外し、部下の「未来」や「価値観」に光を当てること。 少し先の未来や挑戦したいことについて話す。仕事の結果だけでなく「最近、一番やりがいを感じた瞬間はいつ?」「モヤモヤ感じることはない?」など、本人の感情や価値観を掘り下げる。

部下からの話がない時こそ、上司から日頃の感謝や、さらなる期待を伝える絶好の機会と捉える。 余裕がある時こそ、普段は後回しにされがちな「重要だが緊急でない話」を深めることで、中長期的な信頼と成長を支えます。

 

【35/100】キャリア自律の支援:会社のためだけでなく、本人の人生にとって今の経験がどう役立つかを共に描く

「今の仕事が、自分の将来につながっている」という実感があるとき、人は最も主体的に動くことができる。 キャリア支援は、単に社内の昇進を促すことではなく、部下の人生全体を俯瞰し、今の経験が本人の市場価値や望む未来にどうつながるかを共に描くこと。

上司の役割は、会社のための「戦力」としてだけでなく、一人の人間の「人生の伴走者」として関わること。 仕事の枠に縛られず、「どんな人間になりたいか」「どんな状態が幸せか」といった本人の根源的な動機に耳を傾ける。 今担当している一見地味な業務が、本人の目指すキャリアのどのスキルにつながっているかを言語化して伝える。

「会社のため」だけではなく「自分のため」にもなっている。そう確信できたとき、部下のエンゲージメントは、組織への依存から自律的な貢献へと進化します。

 

 

【36/100】強みを活かす:弱みの克服に時間を使いすぎず、卓越した成果を出す

部下の「できないこと」を指摘し、一定の水準まで引き上げるのは、マネジャーの役割の1つではある。 しかし、人が圧倒的な成果を出し、仕事に没頭するのは、自分の「強み」を発揮している時。

上司の役割は、部下自身も気づいていない「卓越した才能」を見つけ出し、それを活かせる場を提供すること。 本人が無意識に行っている優れた行動を見逃さず、「〇〇はあなたの強みだね」と具体的に言葉にして伝える。 業務を画一的に割り振るのではなく、メンバーそれぞれの強みが相互に補完し合うよう、チーム全体の配置を調整する。 多少の弱みを克服させることにエネルギーを注ぐより、ツールを活用したり、得意な人と組ませたりすることで、成果への支障を最小限に抑える。

「自分の強みがチームの役に立っている」という実感は、自己効力感を高め、さらなる挑戦への意欲を生み出す原動力になります。

 

 

【37/100】具体的な承認:単に「よくやった」ではなく、あの時の行動がどんな影響を与えたか、事実を伝える

部下に対して「よかったよ」「よく頑張ってくれた」等の声をかけることは大切ではあるが、それだけでは具体的に何が評価されたのかが伝わりにくい。 本人の「どの行動」が周りに「どんな影響」を与えたかという客観的な事実を伝えることが重要。

上司の役割は、部下の日常に潜む「小さな貢献」を見逃さない、観察者であること。 「あの会議で、反対意見が出た時に〇〇さんが冷静に代替案を出したよね」と、具体的なシーンを切り取って伝える。 その行動の結果、「チームの議論がスムーズに進んだ」「クライアントが安心した表情を見せた」など、周囲にもたらしたポジティブな変化を伝える。

「自分の行動を、上司は見てくれている」。その実感こそが、部下にとって最大の報酬となり、次もまた質の高い仕事をしようという自走のエネルギーに変わります。

 

 

【38/100】部下の自律:放任するのではなく、「価値観」で自らを律することができる環境を作る

自律型組織における「自由」とは、放任を意味するものではない。 自らが決めた約束や、組織が掲げる高い基準を徹底して守るという、強い「自己規律」の上に成り立つもので、周囲からの監視がなくなるほど、自分自身を律するプロフェッショナリズムが問われる。

上司の役割は、単に「任せる」のではなく、組織として「どのような行動が最善か」という共通の価値観(バリュー)を浸透させ、そこに対する当事者意識を育むこと。 何を成し遂げるべきかという「目的」と、クリアすべき「品質基準」を都度すり合わせる。やり方については本人の裁量を最大限に尊重し、自ら考えて動く余白を作る。進捗や成果は、「自ら掲げた基準を保てているか」を問い続け、必要に応じて支援を行う。

「自由」と「責任」をセットで渡す。この一貫した姿勢が、メンバーの自尊心を高め、規律ある強いチームを創り上げます。

 

 

【39/100】スキルの賞味期限:常に学び直し(リスキリング)を続け、自分をアップデートできる環境をデザインする

かつて通用した成功体験や専門知識には、確実に「賞味期限」が存在する。 組織の競争力を維持するためには、既存の知識を捨てる勇気と、常に自分をアップデートし続ける「リスキリング(学び直し)」文化が不可欠。

上司の役割は、部下が現在の役割に安住せず、次の時代でも通用する武器を手に入れられるよう、学習の機会とモチベーションをデザインすること。 「昔はこうだった」という言葉がブレーキにならないよう、上司自らが変化を受け入れる姿勢を見せる。新しい技術やトレンドに触れるための時間を業務の一環として認める。社外のコミュニティや他部署との連携など、異質な情報に触れる機会を積極的に提供する。

「会社のために学ばせる」のではなく、「本人の市場価値を高めることが、結果として組織を強くする」というスタンスを持つ。この視点が、変化を恐れず自ら学び続ける自律型人材を育てます。

 

 

【40/100】1on1の頻度が信頼を作る:「質」より「頻度」でマネジメントコストを下げる

1on1の本質的な価値は、一回の時間の長さ(質)ではなく、実施する「頻度」にある。 間隔を空けずに短時間の対話を繰り返す方が、結果としてトラブル対応や手戻りの時間を削減し、トータルのマネジメントコストを最小化させる。

上司の役割は、部下との間に「いつでも軌道修正できる」という情報のホットラインを維持し続けること。 人は接触回数が多い相手に対して、自然と警戒心が薄れ、信頼感を抱きやすくなる。わざわざ言うほどでもない小さな悩み」を口にしやすくなり、重大なリスクの発見や新しいアイデアの種に繋がる。

「たまに深く話す」のではなく「常に薄く繋がり続ける」ことで、部下は「自分は見守られている」という強い安心感を持つようになります。

 

 

■#1~#10は以下のリンクよりご覧いただけます!

https://agilehr.co.jp/resources/2026/02/100days_engagement/

■#11~#20は以下のリンクよりご覧いただけます!

https://agilehr.co.jp/resources/2026/02/100days_engagement_11to20/

■#21~#30は以下のリンクよりご覧いただけます!

https://agilehr.co.jp/resources/2026/03/100days_engagement_21to30/